「なかなか眠れないときは、羊を数えるといいよ」と、子どもの頃に教わったり、ご自身のお子さんに試したりした経験はありませんか?誰もが知る定番の寝かしつけ方法ですが、ふと「これって本当に効果があるの?」と疑問に思ったことはないでしょうか。
今回は、この有名な「羊の数え歌」に隠された真実と、効果的な寝かしつけのヒントをご紹介します。
実は英語圏の発祥!「羊を数える」と眠れると言われる本当の理由
眠れないときに「羊が1匹、羊が2匹……」と数を数えるという有名な入眠準備行動は、もともと英語圏で発祥したと言われています。
英語で羊を数える場合、「One sheep, two sheep...」となります(sheepは単数形も複数形も同じです)。「シープ(sheep)」という単語を発音することが、実は、深くて長い「腹式呼吸」につながるため、入眠準備行動として適しているのではないかという説が有力になっています。つまり、羊そのものに意味があるというよりも、発音による呼吸法が眠りを促していたのです。
残念!日本語の「羊が1匹…」は効果なし?
この説が正しいとすると、少し残念な事実が浮かび上がります。それは、日本語で「羊が1匹、羊が2匹……」と呪文のように唱えても、英語の「シープ」のような腹式呼吸にはつながらないということです。
したがって、日本語で羊を数えること自体は、入眠効果としては「無効」ということになります。お子さんの寝かしつけで一生懸命に数を数えても、なかなか寝付いてくれないのは、こうした理由があったからかもしれません。
そもそも羊は「よく眠る動物」ではない!?
寝具には羊毛ふとんなどもあるため、ほとんどの人の寝室には「羊=睡眠のイメージキャラクター」として羊がごく普通にいるような雰囲気になっています。
しかし、実際の羊は草食動物であり、家畜になって安全が確保されない限り、まとまった時間の睡眠をとることはできません。そう考えると、「羊=睡眠キャラクター」というイメージが本当に適切なのか、少々怪しくなってきます。実は、羊は意外にも「よく眠る動物」というわけではないのです。
子どもの寝かしつけには、安心できる「入眠儀式」を
日本語での羊の数え歌に入眠効果がないのであれば、寝かしつけには何を取り入れるべきでしょうか。大切なのは、効果のない数え歌に頼るよりも、子どもが心から安心できる習慣を作ることです。
過去の記事でもご紹介したように、就寝前に毎日行う「入眠儀式(睡眠儀式)」が効果的です。例えば、寝室でパジャマに着替える、翌朝に着る服を揃える、絵本を読み聞かせる、背中を軽くたたく、子守唄を歌うといった働きかけです。また、お気に入りのタオルやぬいぐるみと一緒に寝かせることも、子どもが一人で眠ることへの不安を解消し、スムーズな入眠へと導く良い方法となります。
数え歌の真実を知って、子どもに合った寝かしつけを
誰もが知る「羊の数え歌」ですが、実は英語の「sheep」という発音による腹式呼吸が眠気を誘うものであり、日本語ではその効果が期待できないという意外な真実がありました。
なかなか寝付けないお子さんには、羊を数える代わりに、絵本の読み聞かせやスキンシップなど、子ども一人ひとりに合ったリラックスできる「入眠儀式」を取り入れてみましょう。親子の心地よい睡眠タイムづくりの参考にしてみてください。
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参考文献: 睡眠環境と寝具「睡眠編」
この記事を書いた人・監修者
GORE DOWN SHOP / 睡眠環境・寝具指導士(認定第190104号)半田 真哉
睡眠環境の質を向上させる専門家として、科学的根拠に基づいた寝具選びを提案。「ゴア羽毛布団」を中心に、現代人の「深く質の高い眠り」をサポートするための情報を発信しています。